レース前の準備
練習について
- マラソンを走るペースは息が切れない速さです。おしゃべりしながら走れる速さで練習しましょう。
- 練習回数は週2―5回、練習時間は60分前後を目安にしましょう。
- 初心者、体力のない人、準備期間の短い人ほどスクワットなどの筋トレが必要。膝や足首の故障も予防します。
- 大会2週間前までに20km以上の練習を経験しておきましょう。(できれば2~3回)
- 上記のような練習ができていない方は、無理をせずに「走る」と「歩く」を組み合わせながら完走を目指しましょう。
- 大会前の1週間は練習は控えめにしてください。長距離練習は避けましょう。
グッズについて
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シューズは古いものやジョギングに合わないものではありませんか。
不適切なシューズは後半の痛みや疲労に直結します。適切なシューズを準備してください。
あまり使用していない古いシューズは一見きれいに見えますがゴムの劣化などが進んでいます。 -
ジョギング練習するときはシューズの紐をきちんと締めなおして練習しましょう
本番では締め方が緩いと足のまめなどのトラブルの原因になります。
- 膝や足首に不安のある人はテーピングを用意しましょう。それを事前に試しておきましょう。
- 脇ずれ、股ずれ、足のまめの防止にワセリンや皮膚保護ムースを用意しましょう。
- 足のまめ予防には5本指ソックスも有効です。
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ウエアは綿100%のものは汗で重くなりマラソンには適しません。
ポリエステルなどの入った吸汗早乾の素材を選びましょう。
痛みや故障について
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練習開始時に痛みがあっても、走るうちに軽くなって気にならなくなる痛みはそれほど心配ありません。
走るうちに痛みが強くなる場合は要注意です。早めに医療機関で相談しましょう。
- 痛みが軽減しない場合は、思い切って1週間完全休養して様子をみてみましょう。
前日の過ごし方
- 前日の練習は、しても30分以内で切り上げましょう。
- 前日は脂っこいものや食べつけていないものは避けて、ご飯、うどん、パスタなど炭水化物を多めに取りましょう。
- 緊張のために眠れなくてもレースに大きな影響はありません。横になって十分体を休めておきましょう。
ウエストポーチの中に入れたら良いもの(必要性は個人によって異なる)
- 健康保険証(原本もしくはコピー)
- 塩分(塩分タブレット、乾燥梅干しなど)
- 食べ物(あめ、エネルギーゼリー、エネルギージェル、ぶどう糖など)
- ハンカチタオル
- ティッシュペーパー
- 現金(緊急時のタクシー代程度)
- 薬(下痢止め、胃腸薬、つり止め、鎮痛剤など)
- ケア用品(絆創膏、キネシオテープ、ワセリン、筋肉消炎剤、日焼け止め)
- ※ 救護テントや巡回の救護スタッフはスプレーは行いません。必要な方は各自でご準備ください。
レース当日の注意
- 少なくともスタートの3時間前には起床しましょう。
- 食事はスタート時刻の2~3時間前です。おにぎりやカステラ、おもちなど炭水化物中心の食事にしましょう。
(ゆっくり走る人ほど食事の時間は遅めがいいです。) - ワセリンや皮膚保護ムースは皮膚が直接すれ合う(合いそうな)脇や内股に塗っておきます。
(ランニングシャツやジョギングパンツを使用する人は必要です。)
(まめの予防のためには足裏、足の指、指の間に塗ります。) - 男性はウエアとの摩擦で乳首が切れる場合もあります。ワセリンやバンドエイドが対策となります。また、女性も体に合った下着(スポーツ用等)を着用し、衣ずれを防ぎましょう。
- 5時間以上かかる人はウォーミングアップで走る必要はありません。ストレッチ程度にしておきましょう。
- スタート30分前までに捕食(バナナ、ゼリーなど)も摂っておきましょう。
- 水分補給はスタートの30分くらい前までに少しずつ300ml程度補給しておきましょう。気温が低い日は少なめでも構いません。
- スタート前はトイレが混み合います。早めにすませておきましょう。
レース中の注意
- スタート直後は混み合い、思うように走れませんが、体にはそのほうが好都合です。
最初の5kmはウォーミングアップと思ってあせらずゆっくりスタートしてください。 - 集団がバラけてくると自分の考えているペースよりも速く走ってしまいがちです。前半は少し物足りないくらいのスピードで走ってちょうどいいくらいです。
- 走行中に汗をかいていると感じる人は早め早めの給水をしましょう。のどの渇きを感じた時点では遅すぎます。脱水症状を起こしてしまうと危険です。
- 走行中に汗が出ていないと感じられる場合も水分は失い続けています。5kmに1度は必ず給水しましょう。
- 給水所は必ず前方が混み合います。後方は空いている場合が多いので前方が混んでいるようならば止まって待たずに後方へ進みましょう。
- 給水は水とスポーツドリンクがありますが、水だけにならないようにしましょう。ミネラルの補給が必要です。
- 汗をかいた場合は塩分補給でけいれんなどの脱水によるトラブルを予防しましょう。
- マナーを守りましょう。給水コップやゴミはゴミ箱に。仮設トイレ以外での小用はエチケット違反です。
- 各救護所でもワセリンを用意しています。股ずれ、脇ずれが痛くなりそうだったら早目に利用しましょう。
- ゆっくり走る人は、10kmくらいから5km毎くらいに1~2分のストレッチや3分程度のウォーキングを組み合わせていくと後半の疲労が違います。
- ゆっくり走る人ほど早めから(10~15km)エネルギー補給が必要です。ただし、一度に食べすぎないようにしましょう。
- 6時間以上かけて走るつもりの人は関門の閉鎖時間をよく調べておきましょう。関門の2~3km手前での通過しなければならない時間を計算してメモしておきましょう。
- 後半は足がつる人も出てきます。兆候を感じた段階で立ち止まってしっかりストレッチしましょう。
- ラストスパートは心臓への負担が大きく、初心者には危険です。笑顔のゴールを目指しましょう。
レース後の注意
- ゴールした後は速やかに水分と糖質の補給をしましょう。空腹状態でのアルコールは絶対に避けてください。
- ゴール後は筋肉や関節が相当硬くなっています。疲労の回復を速めるためにストレッチやマッサージをしておくと良いでしょう。
- レースの後に膝や足首などに痛みが残った場合は、速やかに氷水などでアイシングを行いましょう。お風呂で暖めることもよくありません。2~3日は安静にして患部を冷やすようにしてください。
- 走った後は思っている以上に体が疲労しており、自動車の運転等は大変危険です。
十分休養をとるか運転を控えるようにしましょう。
【参考資料】走るペースとフルマラソンのゴールタイム
(1kmまたは5kmごとにチェックすることをお勧めします。チェックできない人は余裕を感じられる速度を保つこと)
初心者はイーブンペースで走ることは難しいので少しペースダウンしたタイムの前後が目標となります。
応援ポイント | 活動時間 |
---|---|
5分30秒/kmなら | イーブンで3:50、少しペースダウンで4:10 |
6分00秒/kmなら | イーブンで4:15、少しペースダウンで4:35 |
6分30秒/kmなら | イーブンで4:35、少しペースダウンで4:55 |
7分00秒/kmなら | イーブンで5:00、少しペースダウンで5:20 |
7分30秒/kmなら | イーブンで5:30、少しペースダウンで5:50 |
8分00秒/kmなら | イーブンで6:00、少しペースダウンで6:30 |
問診表で自己チェック☑
この問診票は、現在の体調を客観的に判断し、レースに参加すべきか否かを決めるためのものです。
【危険度A】
- □ 失神発作の既往がある。
- □ 心筋症、心筋梗塞の診断を受けている。治療中である。
【危険度B】
- □ 病的な心電図異常がある。
- □ 最近、残業などが続き、疲労が蓄積している。
- □ 突然死の家族歴がある。
- □ 性格が激しく、攻撃的である。
- □ 高血圧がある。
- □ 強い精神的なストレスがある。
- □ 糖尿病がある。
- □ 長距離運転をしてきて疲れがある。
- □ 血液中のコレステロール値や中性脂肪値が高い。
- □ 時々めまいや立ちくらみがある。
- □ 喫煙習慣がある。
- □ 熱がある。
- □ 睡眠不足である。
- □ 下痢をしている。
- □ 運動時に強い動悸、めまい、疲労感、胸部不快感などの症状がある。
- □ 最近、足のけいれんを起こしたことがある。
【危険度A】の項目に1つでも該当する人は、心臓突然死の危険性が高いのでレースを自粛してください。
【危険度B】は、その数が多くなると危険度が高まるという危険因子です。
Bの項目が3~4個以上ある人はレースを自粛した方がよいでしょう。
- ※ 上記の問診票で問題がない場合でも、レース参加中、レース終了後の安全が保証されるものではありません。
- ※ レース前、レース中、レース後の体調管理は個人の責任において行い、リタイヤする勇気を持ちましょう。